Pierre Fauchard Academy Japan Section

会長挨拶

会長就任のご挨拶

PFA国際歯学会日本部会 会長 山本 照子

ピエール フォシャール アカデミー(PFA)日本部会は2020年に設立後52年目となります。昨年11月に佐藤元彦前会長のもと第50回記念大会が東京にて開催され、大変盛会裡のうちに終了しましたが、この伝統と名誉あるPFA国際歯学会日本部会会長の重責を2020年1月からお引き受けすることになりました。
 PFA国際歯学会(An international dental honor society)は80年余の歴史を持つ国際的な歯科学会です。近代歯科医学の鼻祖、フランスのDr.ピエール フォシャール(Dr.Pierre Fauchard)の業績を称え、その名前を冠した国際歯科学術NPOとして、1936年に米国の歯科医師Elmer Bestにより、米国ミネソタ州ミネアポリス市にて創設されました。本部は現在アメリカのユタ州Loganにあり、世界各地での学術大会をはじめ歯科医学の発展に貢献すべく活動をしております。日本部会は52年前の1968年に山内龍太郎博士がその趣旨に則って設立された歴史のある会です。
 Dr.ピエール フォシャールは、1678年にフランス ブルターニュ地方に生まれ、当時、最初の「歯科外科医」として、海軍で研修した外科手術を基盤にして、海軍を退いて後、生涯にわたり患者に先駆者な歯科医療を施術しました。自ら考案した最先端の術式や手術器具について記述し、系統的な歯科医学・医療の基盤となる、最初の歯科外科に関する成書「歯科外科医と歯の概論」を50歳時に出版しました。当時ならびに後生の多くの歯科医師の育成に大いに役立ったものと思われます。このように、近代歯科医学の鼻祖として尊敬される偉大な先駆者です。PFAは現在、世界55カ国で約8000名の会員を擁しており、Dr.ピエール フォシャールの精神は、1761年の没後250年以上を経てもPFAの理念として引き継がれています。
 PFAの会則には、品性、教養、技能の向上のため、歯学の情報、知見を得る;歯学功労者を表彰し、知識・技能の向上に寄与する;交流、相互扶助を奨励し、技術の向上を図る;歯学に尽くした顕著な功績を顕彰する、などが盛り込まれており、また、毎年、各国の学生の中から学業成績に優れ、リーダーシップを発揮し、歯科医師として将来が期待される優秀な学生に奨学金(Scholarship Award)を授与する事業を行っています。名誉ある協会としてのPFAは、個々の会員の廉直さと倫理の実践によって、国際交流と共に歯科界の社会的地位の向上を目指しており、ここに専門領域の学術学会との大きな違いがあります。今後、このPFAの理念に則り、日本部会の発展に微力ながら尽させて頂く所存です。
 さて、日本の人口は2040年には約1億1,000万人に減少し、85歳以上の人口が高齢人口の3割近くになって、高齢世代がさらに高齢化します。このような局面に対応する問題解決のため、「健康寿命の延伸」や「医療・介護サービスの生産性向上」を含めた新たな社会保障改革が課題となっており、社会保障の2040年問題といわれています。国連は、サミットで2016年から2030年までの17のゴールから構成される持続可能な開発目標(SDGs)を採択しましたが、これは、貧困に終止符を打ち、地球を保護し、すべての人が平和と豊かさを享受できるようにすることを目指すもので、健康と福祉の推進をグローバル目標の一つとしています。このような背景の下、2030〜40年に向けて持続可能な社会を構築するなかで、歯科界においてもどのように対処してゆくべきなのかに関して、画期的な歯科イノベーションの推進を図ることが必須であろうと考えられます。日本歯科医学会では、2040年問題に向けて歯科界はどのように展開してゆくのかを課題として、20年先の歯科医療の姿を想定し、目標となる未来医療を定めた上で現状を見つめ直して、2040年までの「歯科イノベーションロードマップ」を策定し、本年度に広く社会に発信することが予定されています。昨年度に日本歯科医学会常任理事として策定に参画しましたので、PFA日本部会としても、歯科医学の発展のために役立つことを模索して行ければと思っています。
 なお、永年日本部会とは親密な関係にあるPFA韓国会は、本年4月18日〜19日に仁川市延寿松島洞にて年次総会を開催する予定でしたが、今般の新型コロナウイルスの影響で、総会・学術大会が7月に延期となる旨の連絡を拝受しました。新型コロナウイルス感染症の世界的な流行が、一日も早く収束することを祈念しております。日韓両国PFAの友好関係の推進のために、会員の先生方には、更に一層のご支援が得られれば幸いです。韓国会との交流は若い会員の参加者も多くなってきており、今後益々の交流が期待されます。
 最後になりましたが、会員各位のご理解とご協力をお願いし、これからの2年間(2020〜2021年)を、気を引き締めて務めさせて頂きますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

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